VPSで稼働できるMT4のEA数
今回はEAの稼働環境についての記事です。
EAを稼働させるにあたり、実際にパソコンを24時間つけっぱなしにして稼働させておくのか、VPS(※)を借りて仮想マシン上で稼働させるのか、という選択に迫られますが、私はVPSを借りてEAを稼働させております。
(※:VPSとはザックリいうと「インターネットでアクセスして使用できる、OS入りの仮想パソコン」で、「デスクトップクラウド」等とも言われます。一般的なWindowsパソコンそのままを、クラウドのバーチャルで利用できるとお考え下さい。)
理由としてはパソコンを実際に24時間動かしていることへの心理的不安です。「放置している間に発火したらどうしよう」という単純な理由でした。心配性なわけではないのですが、10年くらい前に自作パソコンから煙が出た恐怖の記憶が残っていまして(笑)
ここで、実際にパソコンを動かしEAを稼働させた場合は、停電の場合、PCがフリーズした場合、などリスクは色々考えられますが、VPSでもフリーズは起こり得ますし、それらのリスク(又は同様の事態が起こり得るリスク)は100%なくなるわけではないです(最近は聞かないですが、数年前はVPSのサーバー落ち事件や、サーバー管理者によるユーザーデータへの不正アクセス事件がありました)。
また、VPSではなく実際にパソコンを動かしたとしても、パソコンにリモートデスクトップ機能を入れてしまえば、外出先のスマホやノートパソコンからでも画面は確認でき、操作することも可能です。
一方、金銭的にはパソコンを24時間起動させると、1ヶ月あたりの電気料金は(平均60W消費するデスクトップパソコンで、電力単価25円/1Kwhで計算)
60W × 720h × 25円 / 1,000 = 1,080円
となりますので、月あたり1,080円電気代がかかる計算になります。あとはパソコン本体を用意するとしたらその金額がプラスされます。
それに対してVPSでは、私の使っているVPSのサービスがお名前.com デスクトップクラウド
の中でもFX専用サービス、メモリ1Gの2年間コースで月額2,089円です。
そんな流れで「VPSにすると月1,000円多いけど安心と手軽さを得られればいいかな」という気持ちでVPSにしました。
よって、リアルにパソコンを24時間動かしてEAを稼働させるか、VPSを借りてEAを稼働させるか、は金銭的な問題・機能的な問題というよりは好みの問題ではないでしょうか。
という前置きはさておき、先日VPSでEAが何個まで稼働させることができるのか?という質問がありましたので記事にさせていただきます。
VPSでMT4のEAは何個まで稼働させることができるか
一説によるとMT4を開発しているメタクオーツ社が30個としているらしいですが、現在私のMT4では28個稼働しています。
過去には、現在より多く動かしていた時がありますので、30個を超えても可能のようです。
EAによってデータとしてため込むローソク足の本数が違いますが、私のEAは多くため込むスイング系のものが多いので、使っているEAによってはもっと多く稼働させることができるのではないでしょうか。
MT4で30個弱のEAを稼働させている環境について
まずVPSのスペックなのですがメモリが1Gか2Gかで悩むところです。
(ちなみにディスク容量は最小限の50Gでも多すぎるくらいなので、ディスク容量は気にせずメモリだけで比較してOKです)
前述しましたように、私はVPSを利用しており具体的にはお名前.com デスクトップクラウド
の中でもFX専用サービスで一番低スペックな1Gをつかって28個のEAを稼働させています。ですので、メモリ1GのVPSで30個弱のEAを稼働させることは可能です。
しかし、かなり負担をかけている状況であることは確実です。実際その負担のためフリーズしてしまい、強制的に再起動させないといけない状況になったうえ、各チャートにEAの読み込みをし直さないといけない状況になったことがあります。よって、1Gのメモリでやりくりできるよう、数点気を付けている点があります。
メモリ1GのVPSで最大数のEAを稼働させるための注意点
メモリを2Gで運用するのが一番良いのですが、メモリ1Gと2Gで比較すると月額が倍近くになりますので、節約術的なものです。
メモリが2Gであれば、①をたまに行うだけで済みますが、多少手間をかけても良い方にはおすすめです。
①マーケットクローズ中の週末にVPSを再起動させる
これはマーケットが締まっている間にVPS上のMT4を落として、ブラウザからのVPS管理画面でVPSに再起動をかける方法です。私の使っているかぎりでは全てのEAはMT4を一旦落として、再度起動しても動作に支障はありませんでした。ただし、マーケットが動いている間は、EAの挙動が変わってしまいますので注意が必要です。
再起動によってメモリが整理されますので有効なようです。私のVPSがフリーズしてしまい、強制的に再起動が必要になってしまった事案は、3週間くらい放置していた時におこりました。毎週再起動するようになってからは、そのようなことが起きていないです。
②VPS中でMT4以外のソフトを動かさない
これは普通のパソコンをつかっているうえでも、パソコンの動作が重たい時は行う対処法ですので当たり前でしょうか。ただ、VPSによっては当初から色々なソフトが入っており、勝手に立ち上がっているものもありますので、勝手に立ち上がるソフトをアンインストールするなり気を付けたいところです。
その点、料金が安いので当然といえば当然ではありますがお名前.com デスクトップクラウド
の中でもFX専用プランであれば、MT4を動かす以外のソフトが入っておらず非常にシンプルなので(Office類も入っていないので安価なプランになっています)この点においてはVPS導入から何もする必要がありません。
③EAを稼働させているチャートのウィンドウを最小化(非表示)させておく
これは効果が上記の2つと比べると一時的なものかもしれませんが、確実に効果がありました。
30個EAを動かせばチャートの数が30個になります。描写するチャートの表示数が多くなりますと、グラフィックだけで負担が大きくなるためチャートのほとんどは最小化ボタンを押して表示させない状態でEAを稼働させています。
よって「チャートが見えていないがEAが動いている」という状態であり「普段はチャートを非表示にしておき、正常に動作しているのか見るときのみチャートを表示させる」といった使い方です。
まとめると
EAを稼働させるにあたって、VPSを借りる・実際にパソコンを24時間動かす、それぞれは好みの問題ですが、月額コスト1,000円ほどプラスすればお名前.com デスクトップクラウド
のFX専用サーバで、メモリ1GのVPSでも最大30個はEAを動かすことが可能です。メモリ不足でEAの挙動が相場に追いつかなくなるような事態は、今のところありません。
ただし、実際私が稼働させているところ、1Gで30個のEAを稼働させるには前述のようなメンテナンスが不可欠で、メモリが2Gあればメンテナンスの手間も多少省けて安心です。
ちなみにですが、お名前.comのページに下部でもMT4対応の4業者の1つとしてTitanが記載・表示されており、MT4対応の口座としてはメジャーな存在になりつつあるようです。
どこかのタイミングで記事をまとめ、 Titanについてとお名前.com デスクトップクラウド
と合わせて、0から口座開設、EAを設定し動かす、といったところまで解説できればと思っています。